港町・本牧にひっそり佇む「あの建物」気になってたって人、いませんか?
本牧エリアを歩いていると、ふと目に入る少し不思議な建物。
「お寺みたいだけど違う?」
「何の施設なんだろう?」
そんなふうに気になっていた人も多いかもしれません。
– 法隆寺の夢殿をモデルにした、独特な建築
本牧市民公園の一角に建つ、その独特な八角形の建物の正体は、
「八聖殿郷土資料館」
横浜市認定歴史的建造物にも指定されている、本牧を代表する歴史建築のひとつなんです。
『八聖殿』が建てられたのは1933年(昭和8年)。
奈良・法隆寺の「夢殿」をモデルに設計された、全国的にも珍しい八角形建築です。
「夢殿」は、聖徳太子ゆかりの歴史的建築として知られ、祈りの場として大切にされてきた建物。
八聖殿にも、どこか静かで神秘的な空気が漂っています。
館名にもなっている「八聖」とは、世界や日本の思想・文化を代表する八人の聖人たちのこと。
キリスト、孔子、釈迦、ソクラテス、聖徳太子、弘法大師、親鸞、日蓮──。
異なる宗教や思想を超えて、“人としての学び”を大切にするという考え方が込められています。
異文化が交わる歴史を持つ港町・本牧に、どこか通じるものを感じる建物です。

– 本牧の暮らしや歴史に触れられる場所
館内には、本牧や横浜の昔の暮らしを伝える郷土資料が展示されています。
漁具や農具、生活道具など、今ではなかなか見ることのない道具が並び、海とともに暮らしていた本牧の風景を感じることができます。
観光地としての横浜とは少し違う、”暮らしの歴史”に出会える場所。
建物の静かな空気感も相まって、館内を歩いていると時間がゆっくり流れているような感覚になります。
– 新館長の就任で、地域の歴史発信にも新たな動き
2026年4月1日付で、新館長に西川武臣さんが就任しました。
西川館長は、日本近世・近代史を専門とする歴史研究者で、横浜開港資料館の館長も務める人物。40年以上にわたり、ペリー来航や生糸貿易をはじめとした横浜の歴史研究に携わってきました。
特に、関東大震災で多くの歴史資料が失われた横浜について「記憶を失った都市」と表現し、全国各地の旧家などを訪ねながら、埋もれていた資料を収集・研究してきたそうです。
八聖殿周辺にも、実は知られざる歴史があります。
この一帯は、かつて生糸貿易商「小野商店」を営んでいた実業家・小野光景の広大な別荘地でした。西川館長は、三溪園を創設した原三溪と並ぶほどの人物だったと紹介し、「そうした地域の歴史を、もっと多くの人に伝えていきたい」と語っています。
今後は、本牧地域の歴史資料の収集や発信にさらに力を入れ、講座や企画展示なども通して、“地域の記憶”を身近に感じられる場所を目指していくとのこと。
– 公式WEBサイトがリニューアルオープン
新たな取り組みの一環として、新しい公式WEBサイトも公開されました。
企画展や講座情報なども発信されているので、訪問前にチェックしてみるのもおすすめです。
海や異国文化のイメージが強い本牧ですが、その街の奥には、静かに積み重ねられてきた”暮らしの歴史”があります。
本牧の歴史や文化を今に伝える 「八聖殿郷土資料館」
三溪園 や本牧エリアを散策する際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
本牧の、また違った魅力に出会えるかもしれません。
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■基本情報
住所/〒231-0822 横浜市中区本牧元町76-1
開館時間/9:30 ~ 16:00
休館日/毎月第三水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、ほか
入館料/無料
駐車場/なし
交通
JR根岸駅・横浜駅から横浜市営バス「本牧市民公園前」下車徒歩5分
JR磯子駅から横浜市営バス「本牧」下車徒歩約10分
JR桜木町駅、みなとみらい線元町・中華街駅から横浜市営バス「本牧市民公園前」または「本牧車庫」下車徒歩5分
管理運営
横浜市八聖殿郷土資料館は公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団が管理運営しています。











